ほのぼのマイタウン 街・家族の活性化を支援します 小平市・東久留米市・清瀬市・東村山市・西東京市を結ぶ手作り情報マガジン


多摩をつなぐ


 千年に一度と言われる未曾有の東日本大震災。被害の甚大さが広範囲にわたり、原 発問題を含め未だに復興の道筋は不確か。そして決して他人事ではない。一方、心温 まる支援活動や現地の人たちの節度ある行動、ひたむきさは、世界的に注目され、 我々日本人が誇れるものともいえる。
 新年度「東京TAMAタウン誌会」では、多摩地域の支援活動や防災活動に目を向 け、紹介する中に地域の絆や防災へのキーワードを見つけ出してみたい。



練習後の「のみにけーしょん」も大切。
親父バンドMJO(武蔵野ジャズオーケストラ)
武蔵野市立第三小学校吹奏楽団のスプリングコンサート終了後、父親たちが居酒屋で「あの子たちカッコいいよな。あんな小さい時から、楽器もってスポットライト浴びて、ズルイよな」「俺にも音楽の才能があったらなぁ…。やりたいなぁ」。子供たちを指導している井上泰雅さん慰労の場。
「俺たちもJazz Bandやりたい」→「でも楽器やったことないし、音符なんて読めないし…」→「大丈夫、大丈夫No心配」→「ヨシ、やるか。」と4人で気勢をあげたのが始まりだった。

吉祥寺南町文化祭「南町ジャズナイト」で演奏するMJO

運動会や夏祭りで目ぼしい父親を一本釣りで誘い。7人のメンバーが楽器を借りたり、一度も吹いたこともない楽器を無謀にも購入。退路を断って南町コミュニティセンターで音を出したのが1999年9月。
目標は「子供たちのコンサートで、前座として衝撃デビュー」することだった。自分たちがステージで目立つために、「経験者冷遇、初心者厚遇」を掲げ、半年後の2000年4月に、わずか8小節の顔見世デビュー、演奏の機会が増えるたびに、「夢見る親父」たちが参加し、現在は50名を越えている。
同小学校吹奏楽団は、東京都を代表して何度も金賞を獲得している吹奏楽団で、卒業後も、中高生バンド「MJJE(武蔵野ジュニアジャズアンサンブル)」と大学生・若手社会人ジャズビッグバンド「侍」と、卒業生を中心に各年代のバンドが誕生している。 
PTAの親父バンドは「男子専科」。その後2006年に南町ジャズナイトでは、ママさんバンド「MFF」(マチルダ アンド ファニー フレンズ)がデビュー。練習熱心でMJOより「実力は既に上」とのうわさも…。各バンドは、それぞれ独立して活動をしているが、「南町ジャズナイト」「春の定期コンサート」「吉祥寺南町カーニバル」などは揃って出演している。MJOの活動は吉祥寺が中心だが、「ふるさとのジャズ交流祭 in 斑尾」「第24回国民文化祭」に出演したり、「他人には聴かせられないコンサート」のホストバンドとして、地域を越えた活動も始めている。
「楽器を手にしたのは中学の笛以来」「おたまじゃくしはさっぱり」など、日刊紙にMJOメンバーのコメント記事が掲載されると話題を呼び、音楽雑誌「JAPAN MUSIC TRADES」やNHK総合「新日本紀行ふたたび 吉祥寺・わが町」(2009年1月)でも放送され全国に名を知られるほどとなった。「老若男女、世代を超えて地域に広がるジャズ演奏の輪」が番組のテーマで、仕掛け人としてのMJOが認められた格好だ。
コミュニティ活動で、40〜50歳代のサラリーマンが中心メンバーになっているのも特筆される。メンバーはすでに地域を越えて、町田・立川、など三多摩・東京に広がっている。サラリーマン現役で地域に溶け込んだ活動をしているので、今後は他の地域活動でも「次世代の担い手」として早くも期待されている

問い合わせ先:町田敏団長(090-2209-1585) 
http: //home.d01.itscom.net/mjo/ 

【地域名物バンド紹介】

○ノーザン・シックス・ビッグバンド (西東京市)
1999年に「多摩六都ビッグバンド養成講座」から結成されたアマチュアの地元密着型ジャズ&ラテンバンド。このバンドに続き養成講座からは「アーリーモーニング・ラテン&ジャズオーケストラ」、「ジョリーウエスト・ジャズオーケストラ」、「ラ・ムシカ・サブローサ」が誕生し、自主運営で活動を続けている。
http: //www.n6bb.com/
○パパロック(町田市)
「老後を楽しく」をモットーに、地域のお祭りや敬老会、同窓会等への出演依頼に積極的に応える。年1回、町田市民ホールでボランティアライブを開催。ベンチャーズ、寺内サウンド、グループサウンズなどのコピーバンドとして、町田中央公民館でのライブも。
http://www5f.biglobe.ne.jp/~ms8869/
○ハイブリッド・ジャズオーケストラ(福生市)
福生市を中心に1970年代から活動するアマチュアビッグバンド。聞く人を楽しませる音楽性が評判を呼び、様々な町のイベントに出演依頼がある。毎年6月に開催される「福生市民音楽祭」にも参加し、様々なジャンルの市民と共演。「音楽による町づくり」に貢献している。
http://hybrid.jazzorch.com/

(取材:週刊きちじょうじ)