ほのぼのマイタウン 街・家族の活性化を支援します 小平市・東久留米市・清瀬市・東村山市・西東京市を結ぶ手作り情報マガジン


多摩をつなぐ


 千年に一度と言われる未曾有の東日本大震災。被害の甚大さが広範囲にわたり、原 発問題を含め未だに復興の道筋は不確か。そして決して他人事ではない。一方、心温 まる支援活動や現地の人たちの節度ある行動、ひたむきさは、世界的に注目され、 我々日本人が誇れるものともいえる。
 新年度「東京TAMAタウン誌会」では、多摩地域の支援活動や防災活動に目を向 け、紹介する中に地域の絆や防災へのキーワードを見つけ出してみたい。



ウォーキングで心も体も元気に
NPO法人町田ウォーキング協会
小田急線新百合ケ丘駅前から神奈川県上麻生区古沢の尾根道を行く。
 真夏のある日、町田市にある町田ウォーキング協会が主催する例会に参加した。この日のコースは小田急線新百合ヶ丘駅から稲城市にある大塚牧場ブルーベリー園を目指し、ゴールの小田急多摩線黒川駅までの5時間8キロを歩くコース。参加者は168人、夏休みとあって子ども連れの姿もあった。
 10時新百合ヶ丘駅を出発。近くの上麻生隠れ谷公園で注意事項の確認をした後、ストレッチ体操で体をほぐし、時速4キロ位でゆっくりと歩き出す。
例会で顔を合わす仲間同士、挨拶が飛び交い、会話が弾む。必ず例会に参加するという 84歳の西川さんは、「家の中にこもってしまったら孤立してしまう。外に出れば仲間に出会う。医者に行くよりウォーキングです」と元気そのものだ。視覚障害者の外出介護のボランティアを30年続けている中村さん(70歳)もそんな中の一人。障害を持つ人と歩くことがウォーキングに参加するきっかけになった。
定年退職後に歩き始めた人が多く、植物の図鑑を片手に道端の草花を見つけながら歩く人。好きなカメラを片手に風景を撮影する人。古道の歴史を紹介してくれる人など、ウォーキングを通し様々な楽しみを見つけている。まさにウォーキングは、心も体も元気になる最良の有酸素運動である。
村田淳郎さん

 例会のコース作りは、村田淳郎さん(会長)を中心にした世話人の仕事だ。コースの下見は週4日。多摩川と相模川との間に広がる多摩丘陵をテリトリーに、町田市を中心にした生活圏を歩く。車道を避けて尾根道を行き、参加者が身近な自然や歴史、文化の発見が楽しめるコース作りにと創意工夫を凝らしているのが特徴だ。
「下見の途中、時には草刈りや倒木の伐採に汗をながすこともあります」と世話人の大谷さん。そんな日常生活の労働が世話人の絆を更に強くしているようだ。参加者の安心と安全が、陰で働く人たちの努力によって支えられている。
例会は毎月3回。一般参加者は協会ホームページの「例会ご案内」に掲載されている日時に直接集合場所に行き、参加費500円で申し込めば誰でも参加できる。現在、町田ウォーキング協会の会員は366人。例会が開催されるたびに入会者が増え、今年中の目標400人を超えるのも間近だ。
 会長の村田さんがウォーキングを始めたのは56歳の時。埼玉県東松山市で開催された「日本スリーデーマーチ」に参加、3日間50キロのコースに初めて挑戦する。
「もう、やっとの思いで歩き通し、疲れ果てましたね。それまでの14年間青梅マラソンで走り続けてきましたが、歩き慣れた人には到底敵いませんでした。その後、全国各地から参加者が集まる熊野古道などの大会にも参加しましたが、年齢を超えて、命をかけて歩き、体力をつけようと闘っている姿に出会い、感動しましたね。それで、仲間3人で、地元町田市にも会を立ち上げることにしました」
 今から17年前(平成6年4月)のことだった。8カ月後には会員が100人を超え、翌年日本ウォーキング協会に加入。法人化は平成18年1月、例会は月1回から3回へ、通算372回を超えている。青梅・八王子などの多摩地区はもちろん、神奈川、埼玉、千葉県からもやってくる参加者数は、今年度1回平均200名を超えるまでになった。
 村田さんは、歩くことは生きることに通じるという。
「“自分の健康は自分で守り、自分で作る”、その手助けをしたいのです。歩けば明日への生きる意欲が湧いてくる。大地に足を踏み締めることで地球からエネルギーをもらっているんです」と。
 そして、日常生活にウォーキングを取り入れて習慣づける活動を粘り強く続けて行くために、「楽しく歩ける匕ューマンロード」作りの技術や知識を、広く社会に還元して行きたいと語った。
 最初の一歩を踏み出せば、新しい世界が広がる。身近な暮らしの中で、まず一歩を踏み出してみよう。

NPO法人町田ウォーキング協会
東京都町田市つくし野1-35-9
会長・村田淳郎090-8747-1958
http://homepage3.nifty.com/mwa/
「元気で歩こう会」(東久留米市)
平成19年発足。人とひと、人と自然のふれあいを大切に、心と体の健康のために月2回(第2木曜・第3土曜)実施。毎回40名ほどの参加があり、1回は東久留米市内を散策、もう1回は近隣市などを朝9時30分から歩いている。自由参加、会費1回200円(保険料・資料代・写真代)
連絡先 代表 力久俊治 090-2539-7343 t-riki@cameo.plala.or.jp
「特定非営利活動法人 むさしの歩こう会」(武蔵野市)
「歩くこと」即ちウォーキングの実践をとおして市民の健康づくりを推進すると共に、ウォーキングを楽しみ、友とふれあい、自然に親しみ、史跡などを訪ねて、より豊かな生活を求めることを目的とする。
連絡先:代表者 鹿子木 孝男 0422-52-9358
「健康ウォーク+1(プラスワン)」(羽村市)
羽村市とあきる野市の女性が09年2月に結成。西多摩地域を中心に散策。一般参加者を募って毎月、ウォークイベントを開催している。「+1」には、健康ウォークに笑顔、生きがい、自然保護、地域振興などをプラスした活動を目指す。
連絡先:代表:太田知子 090-8817-6077
http://pippimama.com/ota/walk/index.html