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TAMA団塊100

地域と二人三脚。公民館での音楽活動が地元の人脈と居場所を与えてくれた!

 鳥居由幸さん(福生市在住)


「30周年を迎えた『アンサンブル碧空(あおぞら)』ではチェロを担当。このバンドではここ10年ほど毎年タンゴやウィーン音楽を主とした演奏のCDを制作」
 「福生で音楽に関わったのはこのまちに引っ越して団地の仲間とタンゴ音楽を鑑賞することから。 長く公民館活動に携わっているうちに音楽関係の企画や運営などをやらせてもらっています」こう話すのは、 福生市音楽愛好者連絡会会長の鳥居由幸(72)さん。
音楽を通じて地域に関わっていった彼のライフスタイルは団塊の世代にひとつの示唆を与えてくれる。

 ひとりの公民館利用者だった彼が、1981年から始まった福生市民音楽祭など地域をネットワークする活動に関わった。 自分の演奏や裏方の活動を続けるうちに、95年創立に関わった福生吹奏楽団の後援会事務局を担うようになり今も続いている。 社会人のころから、音楽祭などを開くために会社からそのまま公民館に行き、打合せをしながら、ひとつずつ希望が実現した。 奥さんの信子さんと自宅でホームコンサートを5年間に10回開催。草の根で仲間が広がることもあった。

 「断れない性格だからいろいろな仕事が増えたのかな?気づいたら、自然に地域に溶け込んでいました。 皆で音楽の場を作る、その実現を目指していただけなんです」といたって無理がない。

 鳥居さんの姿を見続けきた同市公民館の伊東静一館長は「市民音楽祭などは、様々な団体の日程調整が重要になります。 鳥居会長のバランス感覚があって初めて、無理なく事業が動き出すわけです」と話す。

 印象に残っている事業は?という質問に、「福生市制20周年記念(91年)で200人が参加した第九の合唱。 96年大勢の市民の手で創作したコーラスファンタジー「虹の村」の上演吹奏楽団と横田米軍バンドとのジョイント。 05年の市民音楽祭では、未来に残したい歌を歌おうと小学生と大人たち・おじいちゃん・おばあちゃんが一緒に160人の大合唱もやりまし た」と次々と思い出が湧き出てきた。

 「公民館は地域参加の原点。公民館の講座から最近生まれたオヤジコーラスは、団塊の世代の意欲の現れだと思います。 こういった団体をどんどん応援したいですね」と新しい活動の芽を優しく見守る鳥居さんだった。   

「小金井雑学大学」のホームページ  http://members3.jcom.home.ne.jp/zatsugaku/

 (取材・西多摩新聞社)